軌道エレベーターガール

おしゃれカフェめぐりのレポートと映画の感想とその他を書きます。

ジャックと軌道エレベーターガール

「ジャックと豆の木」に登場する豆の木は地上と天空の城を繋ぐ架け橋であることから、軌道エレベーターのことをbeanstalkと喩えることもあります。
軌道エレベーターも豆の木も実在のものではないことはここでは問題にしません。

本日の軌道エレベーターガールでは、「ジャックと天空の巨人」を題材にしてみましょう。

キョジンとは、アングロサクソン時代のブリテンをボウリョクによって支配した半神的存在である。
しかし彼らはウエストミンスター・テンプルで謎のタイカン儀式を行い、歴史から姿を消した。
歴史は改竄され、隠蔽され、キョジンの真実は忘れ去られる。
やがて世界を王侯貴族が覆いつくし、農業技術が普遍化した未来
数千年の時を超えて復活した邪悪なるキョジンソウルが、突如、ネオロンドンの闇へと解き放たれたのだ……!

キョジン抗争で王女を連れ去られたビンボニン、ジャック
彼自身も死の淵にあったそのとき、謎のキョジンソウルが憑依。 
一命をとりとめたジャックは「キョジンスレイヤー」……キョジンを殺す者となり復讐の戦いに 身を投じる。

近未来都市ネオロンドンを舞台にキョジンスレイヤーVSキョジンの死闘が始まった。



「ジャックと天空の巨人(JACK the GIANT SLAYER)」という映画を観たのはかれこれ3週間以上前になります。皆さんご存知のイギリス民話「ジャックと豆の木」を基にしたアメリカの映画で、原作豆の木はアングロサクソン時代の民話を基にオーストラリアの民俗学者が再編したものだと謂われています。


最もよく知られた話の中では主人公ジャックはお母さんと貧しい2人暮らし。ある日街で、牛と交換に豆を手にいれます。天まで届いた豆の樹を登って巨人の国にたどり着いたジャックは巨人に見つかることなく地上に戻りますが、2度目の昇天で金の卵を産む鶏や、金銀財宝を吐き出す袋、歌うハープを盗み帰り、お母さんと幸せに暮らしたとされています。
牛と豆を交換しちゃうなんて、リーのみで親リーを追っかけちゃうようなもんです。そこで一発ツモ裏も当てちゃうのがジャックですね。

ちなみにこの話には後日談があり、ジャックが持ち帰った鶏はやがて卵を産まなくなり、袋は金銀を出し尽くし、ハープは歌わなくなったといいます。ハープが歌わなくなったのはハッピーエンドな気もしなくはないですけど、ジャックはお母さんからもらった麦を育て、真面目につましく暮らしたという説話的な側面も持っているのがこのジャックと豆の木なのです。

映画ではジャックと共に暮らしているのは伯父さんで、ジャックは豆と引き換えに伯父さんの馬を奪われてしまいます(しかも奪ったのは修道士という無法っぷり)。
さらに立ち寄った劇場で女性が集団レイプされている場面に出くわしたジャックはその女性を助け出すのですが、ご存知、ないのですか?! 彼女こそ急成長する豆の木に連れ去られ天国への階段を駆け上がっている超天空王女、イザベルちゃんです!!

ここから先、ネタバレを防ぐために詳細は割愛しますが、結局のところジャックとイザベル王女は結婚します。
一般的にイギリス(ブリテン島)の文学や民俗伝承は王位がいかに正統であるかを描くものが好きで、例えばアルトラ王は精霊の加護を受けているし岩に刺さった聖剣も抜いちゃったりできるからすごい! とか、ヴェセックスのエグベルド王は名前にセックスとかエグとか入ってるけどイングランドを統一したからすごい! とか、シェークスピアの「マクベス」も彼が仕えたスコットランド系のステュアート朝の正統性を強調したものです。



ちなみにシェークスピアは18歳でできちゃった婚をしたという記録が残っていますが、お相手の女性はアン・ハサウェイという方だそうです。




【おまけ】思わずヌキたくなる画像
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